【上方浮世絵館】大阪なんば・海外でも大人気の浮世絵を鑑賞しよう!( 大阪市中央区 )

上方浮世絵館( 大阪市中央区 )は、上方浮世絵を常設展示する世界唯一の博物館です。

浮世絵は、江戸時代初期に成立した絵画のジャンルの一つで、印象派のゴッホをはじめ、西洋絵画の巨匠たちも影響を受けたと言われています。

イギリス・ロンドンの大英博物館等、世界中の美術館で “ OSAKA PRINTS ” として収集されるほど、世界的な知名度と人気を誇っています。

目次

上方浮世絵について

上方浮世絵には歌舞伎の役者が描かれたものが多く、これらの浮世絵を通して、上方役者が活躍した舞台、特に芝居の街として有名だった道頓堀の芝居小屋を見ることができる。

上方浮世絵は、江戸時代後期から明治時代初期にかけて大阪を中心に制作された浮世絵版画で、道頓堀の歌舞伎を描いた役者絵が多く、美人画や風景画は少ない。
今でいうブロマイドのようなもので、大衆に浸透していた当時の「大衆文化」をよく知ることができる。

歌川豊国や歌川国貞の有名な江戸の役者絵とは異なり、役者を美化することなく、人間味あふれるタッチで描いており、大坂の人情味を感じさせる。

浮世絵は、天保の改革(1843~47年)で奢侈禁止令(庶民の娯楽を制限する制度)が出されると、5年ほど制作が中断された。
天保の改革以降に制作された上方浮世絵は、大判(B4判、写真上)ではなく、半切(B5判、写真下)でなければならなかった。
しかし、紙が小さくなっても、金粉、銀粉、銅粉などが使われ、これまで以上に緊張感のある作品に仕上がっており、時代背景や、より華やかに表現しようとした当時の職人の思いが伝わってくる。

浮世絵は「浮世絵版画」とも呼ばれ、絵師、彫師、摺師の三者が力を合わせて一つの作品を作り上げる。
作品からもわかるように、人物の表情や着物の柄、背景など細部にまでこだわっているのが浮世絵版画の魅力のひとつだ。

西洋絵画の巨匠たちも日本の浮世絵に影響を受けており、印象派のゴッホは自身の浮世絵コレクションの中に上方浮世絵を所有していた。
ゴッホの有名な作品のいくつかは、上方浮世絵にインスパイアされたものかもしれない。

みどころ

上方浮世絵博物館は、「この場所で上方浮世絵を体験し、くつろぎの空間を楽しんでほしい」という高野館長の思いから、2001年4月に誕生した。
上方浮世絵博物館が道頓堀の芝居小屋の近くにあり、上方浮世絵を展示するには絶好の場所であったことから建てられた。

外観の印象的な猫は「いらっしゃいませ」と招き猫に見立てたもので、フォトスポットとしてもよく使われている。

外観上部の銀色のものは?外観上部の銀色のものは何でしょう?
高野監督のこだわりが生んだ「一本のモミ」の彫刻である。
モミとは、写真のように稲穂の実(脱穀はしているが籾殻はついていない)のこと。

一粒一粒の米の大切さと、大阪・くいだおれの街を表現しているという。
また、モミの彫刻の前の道は、当時の芝居役者の「足跡」が歩いた場所と言われ、パワースポットにもなっている。

館内

上方浮世絵博物館は4階建ての建物である。1階は浮世絵関連グッズを扱うミュージアムショップ、2階と3階は展示室となっている。
4階はイベントフロアで、浮世絵の制作だけでなく、レンタルスペースや浮世絵作品の展示にも利用されている。

高野館長の「ゆっくりしていってほしい」という思いが各フロアから伝わってくるので、外観や内装のデザインを楽しむのも見どころのひとつだ。

館内は撮影自由です。ただし、フラッシュ撮影は作品を傷める原因となりますのでご遠慮ください。

作品について

エントランスには、ゴッホと上方浮世絵博物館を描いた大きな絵が飾られている。
ゴッホが上方浮世絵館を訪れたかのように、上方浮世絵館のシンボルである猫、ひまわり、役者、ゴッホが描かれている。

上方浮世絵をはじめとする浮世絵をこよなく愛したゴッホは、いつか日本を訪れたいという思いを抱いていたが、拳銃自殺を図り37歳でこの世を去った。
現実には実現しなかったが、ゴッホが絵の中で浮世絵の魅力を体感したかのような、館長の思いと芸術の素晴らしさが詰まった作品である。

文化・文政期(19世紀初頭)に道頓堀の「中座」「角座」で上演された芝居の役者絵を中心に、三代目中村歌右衛門、七代目片岡仁左衛門ら人気役者の作品を収蔵。中村歌右衛門、七代目片岡仁左衛門らの作品を展示。時の流れを感じることができる。

また、作品の横にはあらすじや解説を記したキャプションがあり、当時の歴史や状況を知ることができる。

上方浮世絵博物館は、2階の展示室では3ヶ月ごとに新しいテーマの企画展を開催しているので、何度でも楽しむことができる。

基本情報

施設名/上方浮世絵館(かみかだうきよえかん)
住所/大阪市中央区難波1-6-4
開館時間/11:00~18:00(入館は17:30)
休館日/月曜日(休日の場合は翌日)

料金

大人/500円 小・中学生/300円
障害者手帳をお持ちの方 300円(介助者1名も同料金)
館内にエレベーターはありません。
ミュージアムぐるっとKANSAI」「スルッとKANSAI」の「大阪周遊パス」をお持ちの方は無料でご入館いただけます。
関西歌舞伎を愛する会」会員は特別料金でご入館いただけます。
ミュージアムショップのみのご利用は無料です。

アクセス

各線なんば駅下車、なんばウォークB12出口から徒歩10分

今回は、大阪観光でおすすめの人気スポット上方浮世絵館を紹介しました。

大阪観光ブログでは、大阪旅行を満喫するためのお役立ち情報を発信しています。

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